世の中は九分が十分

7年の不妊治療とか、横浜市保活激戦区での保活のこととか、日々の愚痴とか。ジーナ式で育児してるので?今んとこ育児はイージーモードです!?

7年の不妊治療を振り返る⑦~治療を続けるために必要だったもの~

こんにちは。giraffeです。7年の不妊治療を経て出産したムスメを、横浜市の保活激戦区で育てながら、ジーナ式にて育児に取り組んでいます。今回は7年間の不妊治療を振り返る7回目です。

 

giraffe2272.hatenablog.com

 

不妊治療を続けるために必要だったのは?と聞かれたら、とにもかくにもお金、と即答すると思います。今考えると、どうやって捻出できたのか不思議なくらいの金額を費やし、残りのお金で家計をまわしていました。収入より治療費が上回ることも多くて、貯金もだいぶ減った7年間…というか、貯まらなかった。不妊治療は、(だいぶ場面は違うけれど)、結婚式のプランニングをしているみたいで、可能性が上がるならと検査や治療を追加していくといつの間にか費用が膨らんで、それにひとつひとつの費用が高いから、これくらいなら…とかどんどん麻痺していって。5万円とか、3万円とか、を週に何度もクレジット一括払いをし、時には15万円とか60万円とかも、ため息まじりに支払い…体外受精にステップアップして以降は、本当に治療に対する金銭感覚が麻痺していたと思います。多分、どんなチャンスも逃したくない、っていう気持ちがそうさせてたのでしょう。

けど生活すべてを切り詰めていたか、といえばそうでもなくて。時々治療を1クールお休みして(というか、投薬でホルモン値が大きく乱れる体質だったので、どうしても治療ができない期間があったりしたんですが)、バーンと海外へグルメ旅行に行ったりもしました。夫婦ともに美味しいものが大好きなので、そういう旅行は本当に心を満たしてくれて、また治療をがんばろう、とふたりで気持ちを立て直して帰国したものです。旅行にいかないまでも、夫婦で飲み歩いたり、ちょっと贅沢な外食をしたりと、治療で空っぽになった心を大好きなもので満たすことは、とても大切な事でした。治療を一時でも中断することはチャンスを失うようで恐怖感があったけれど、心がボロボロになる前に離れて充電する。そういう時間があったからこそ、続けてこれました。

あとは、開き直る心。他人の妊娠は心から喜べなくてもいい。近しい友人でも喜べなくていい。治療をしているのだから素直に喜べなくて当然。そう思うようにしていました。というか、そういう場面に出くわすと、必ず夫はそう言ってくれました。おめでとう、ってメールを送れた。笑顔で言えた。それだけで充分すぎるだろ、と。あとで泣きたかったら泣けばいい。ひとの幸せを喜べなかった自分を責めなくていい。お人好しになんてならなくていい。それに、かわいいでしょ!とばかりに送られてくる写真つきメッセージには、もうテンプレートで返すことに決めて、かわいいね!ますます似てきたね!元気そうでなにより!おっきくなったね!etc.そんなひとことばかり返信していました。送ってきた人は、具体的に感想が欲しいわけじゃない。我が子がかわいいから見てほしいだけで、だからこちらも、求められている返事をテンプレートで返せばいい。どうせかわいいと思えないから、写真を開かなくてもいい。そう割り切っていました。

 でも一番必要だったものは、夫の理解と支え、協力だったように思います。今日の治療の事・クリニックで提案された今後の治療の進め方などはとにかくホウレンソウして意見を聞く。意見がぶつかったときは、今の気持ち・これからの二人のこと、どういう選択をしていきたいか、どういう生活をしていきたいか、毎回腹を割って話し合って。一緒に暮らしていても、こんな風に捉えるんだな、とか、こんなこと考えていたんだ、と改めて知ることは多いものです。不妊治療は一人ではできないから、お互いに納得して近い熱量で治療に取り組めたことが、先の見えない治療を続けられた一番の要因だと思います。